今回はのんびりした旅行ができると評判のクルージングにトライしてみることにした。 とはいっても7日間が精一杯の休暇だったので、ゴールデンスタークルーズが運航する「エーゲ海クルーズ3泊4日」に参加することにした。せっかくのギリシャ旅行なのでもちろんアテネも観光したく、いつもお世話になっている長谷川さんに今回もプランをお願いした。4ヶ月前から行動していたにも関わらず、この時期のアテネは軍事見本市をしていたらしくアテネを出入りする飛行機がどこもいっぱいだった。そのため行きはパリ経由、帰りはロンドンから帰国することになった。

2006年10月4日〜10日 5泊7日
 
10月4日水曜日 ギリシャへ
関空発JL5051便はAFとのコードシェア便のため、機体とクルーはAFだった。AF好きの私達にとっては幸先好調!パリからはAF2332便で約3時間かかった。小さめの飛行機はバカンス客というよりはビジネスマンらしき客でやはり満席だった。パリでパスポートコントロールを済ませていたのでアテネ到着後はバゲッジクレームまで直行できた。アテネ市内までは空港バスを利用した。ちょうど私達が到着した時、バスが停まっていたのでチケットを買ってバスに乗り込み、40分程で終着のシンタグマ広場に到着。深夜12時にもかかわらず広場にはたくさんの人がいた。私達の泊まるアテネプラザはこの広場に面していて、国会議事堂の向かいにあるバス停からは目と鼻の先で好アクセスだった。ホテルのスタッフは皆とても感じがよくて、親切に迎えてくれた。部屋も広くモダンで私達好みのインテリアでまとまっていて快適だった。ウェルカムフルーツとギリシャの赤ワインがテーブルに用意されていたのにも心が踊った!その上、アメニティーはエルメスだった!!
 
フルーツとワインが用意されていたホテル客室
10月5日木曜日 アテネ
早起きしてアテネ観光へ。最初の目的地は国立考古学博物館だ。アテネ大学と国立図書館のあるパネピスティミウ通りは朝8時前から凄まじい交通量のうえ、行きかう人々でごったがえしていた。8時の開館には少し早かったので朝食を博物館前の広場に併設のカフェでいただいた。ほうれん草とチーズのクレープがおいしかった。
館内を一巡り鑑賞の後、庶民の生活感漂うオモニア広場周辺をとおり、その先にある巨大な市場を冷やかしてみることにした。色とりどりの果物、種類豊富なオリーブやナッツ類に目を奪われたが、何より驚いたのは肉のマーケット。とてもグロテスクな光景に目を背けずにはいられなかった。
遠くに見えるパルテノン神殿を見上げながらエオルー通りを進み、交差するエルムー通りへと私達はぶらぶらと散策しホテルに戻った。そして再びぶらぶらとミトロポレアス通りをパルテノン神殿目指し寄り道しながら進んでいった。ミトロポレアス大聖堂のある広場からモナスティラキ広場へと続くパンドロスウ通りはこれまで通ってきた現代的な大通りとはうってかわって小さな土産物屋が両側にぎっしりと軒を連ねる観光客向けの通りだ。モナスティラキ広場からはアロポリスの丘に向けアレオス通りを上った。ローマンアゴラを過ぎたあたりから昇り坂が徐々に厳しくなり神殿までの道のりは軽いハイキングだった。炎天下の下、帽子とサングラスを持参しなかったのが非常に悔やまれたが、途中で休憩しながらなんとかたどり着くことができた。神殿は想像以上に壮大で神々しかった。そして、市内を一望するには絶好のロケーションだった。
神殿を後にした私達は、近くにあった長谷川さんに教えてもらったキダネシオン通りのギリシャ料理店ビザンティノで定番の家庭料理を注文しすぎた。後でわかるのだが、船でも同じようなギリシャ料理を好きなだけ頂くことができたので、このアテネの店でここぞとばかり頼む必要はなかったのだ。しかし、いかのフライはおいしかった!
遅めのランチをゆっくりとった後、街の喧騒の中をのんびり歩きホテルに戻った。ホテルの立地がよかったので小まめに休憩することができた。夜ライトアップされた街でショッピングをすまし、ホテルへ戻ると隣のホテルが大変物々しく多くの人で入り口が封鎖されていたのが目にとまり、ドアマンさんに尋ねてみたところ、プーチン大統領が中にいると教えてくれた。軍事見本市と何らかの関係があるのかもしれない。
 


パルテノン神殿は大きいよ!

 


エルムー通りのカプニカレア教会

 


ギリシャ料理の数々

 
10月6日金曜日 ピレウス〜ミコノス島
朝、ドライバーのミニ・ジョンさんに連れられ私達は船の出発するピレウス港へと向かった。港までの道は結構混んでいて、なかなか思うように車が進まなかったが、なんとか乗船時間に間に合った。この港周辺は混沌としていてとても騒がしく生活感がたっぷり漂っていた。港には小型クルーザーから豪華客船まで様々な船が停泊しておりこれから始まる3泊4日のクルージングに胸が高鳴った。港のターミナルはすでに多くの乗客で賑わっており、身動きができない程だった。私達はぎりぎりだったので、スタッフが前まで先導してくれた。チェックインカウンターにパスポートを渡し、荷物を預けて船に向かうバスに乗った。私達のオーシャンモナーク号は中型の船で、内装もカジュアルだったのでクルーズデビューにはお勧めだ。真っ白な制服を着た専属のカメラマンが乗船タラップを上る直前の写真を写してくれた。後にこの写真を船内のフォトカウンターで見ることができ、どれもよく撮れていて捨て難くすべて購入してしまった。タラップを上り、船内に足を踏み入れると、1人1枚ずつIDカードもらい部屋を探した。私達は306号室で船の先端よりに位置する部屋で、室内はツインベットのある寝室とソファーとテレビのあるリビングルームとバスルームで構成されていた。
定刻の11時、船は最初の寄港地ミコノス島に向けて出航した。程なくして避難訓練、クルーの紹介、航海中のアクティビティや寄港地でのエクスカーションなどの説明会が始まった。クルーはブルガリアやグアテマラなど世界各国から集まった若者達で、たった一人の日本人クルーの女性にはたくさんお世話になった。乗客はスペイン人、ポルトガル人、フランス人、イギリス人、ブラジル人が目立った。今回は日本からの参加者は30名ほどで、ほとんどの人は団体ツアーで参加していた。旅慣れた人達ばかりで、寄港地ごとに写真を撮るのを手伝ってくれる親切な方が多かったので助かった。説明会の後、楽しみにしていたランチタイムが始まった。食事は船内のレストランと外のプールサイドテラスでとることができた。ランチと朝食は毎回ビュッフェで好きなだけ頂くことができた。料理はギリシャ料理が中心でどれもおいしかった。グリークサラダは毎回の定番だった。
ランチの後、デッキでしばしば海を眺めた。出航時はグレーがかっていて紺碧のエーゲ海とは程遠かった海の色がみるみる青くなっていく。天気も晴天だったのが功を奏した。そうこうしているうちに遠くにミコノス島が見えてきた。この島の港へはクルーズ船は接岸することができないため、テンダーボートに乗り込み夕暮れ迫るミコノス島へと上陸した。エーゲ海の島といえば猫の楽園というイメージを持っていた私の期待を裏切ることなく早速、港で猫にご対面。だが、この島のアイドルは4羽のペリカンだ!ニコズタベルナの前を通るとピンク色のペトロスが普通に立っていた。観光客に撫で撫でされるのにも慣れっこできょとんとした様子がとてもかわいらしかった。斜め向かいのタベルナでは心温まる光景を目撃することができた。
 


クルーズ船


クルーズ船で出航ダンス

 


神秘的なパラポルティアニ教会

 


カト・ミリの風車

  別のペリカンが店主らしき人からごはんをもらっていたのだが餌をポンと投げるとペリカンがパクッと上手に加える姿はチームワークばっちりだ。島の人から愛されているんだなぁとしみじみ思った。
タベルナの先にあるパラポルティアニ教会の個性的な形がとても印象的だった。真っ白な教会が並ぶ姿はまるで雪国で、建物は雪で作ったオブジェのようだった。カト・ミリの風車までの海岸沿いの狭い道は混み合っていてなかなか前に進めなかったが時間はたっぷりあったので焦らずゆっくり歩みを進めた。やっと辿り着いた風車の前で記念撮影をして、お土産屋さん巡りをすることにした。ミコノスタウンはまるで迷宮のように真っ白で狭い路地が入り混じっていて異国に来たことを簡単に実感できる。伝統菓子を食べたりしながら街歩きを楽しんだ。最終より一つ前のテンダーボートで船に戻った。この日のディナーはドレスコードがカジュアルだったので気楽だった。翌日は朝7時にクサダシに到着するので早めに寝ることにした。
 
10月7日土曜日 クサダシ〜パトモス島
船での寝心地は思ったよりは良かったのだが、4時には目が覚めてしまった。まだ外は暗かったが遠くに街明かりを微かに確認することができた。クサダシには定刻よりも少し早めに到着した。私達は船が主催するエクスカーションに連日参加することにしていた。このトルコのリゾート地では聖母マリアが晩年を過ごしたといわれる家と古代エフェソス遺跡ツアーに参加した。英語が非常に堪能なトルコ人のガイドさんが案内してくれた。そしてツアーは想定外のトルコ絨毯屋さん訪問で締めくくられた。見せてもらった品物はどれも繊細で美しかったののだが手ぶらで店を後にした私達はグランドバザールに行ってみた。商魂たくましい人達に絡まれそうになり足早に通り過ぎたので、ゆっくり見てまわることができなかった。
少し早めに船に戻りランチをとることにした。そして正午12時、次の寄港地パトモスに向けて出航した。パトモスでは聖ヨハネが天啓を受けて黙示録を書いた洞窟と聖ヨハネ修道院に行くツアーに参加した。洞窟の天井には天啓を受けた際に刻まれたという神と子と聖霊を意味する亀裂がある。洞窟の外から3本の線が天井に入っていて中に向かって1本の線になっていくのだ。まさに三位一体の証!パトモスは小さな島だが、聖ヨハネの洞窟と修道院が観光客をひきつけている。
 


朝焼けのクサダシ港

この日のディナーはグリークナイトとやらで乗船客はギリシャをイメージする白と青のものを身に着けるというドレスコードがあった。うさおは白いシャツと青いGパン、うさこはカーデガンと白いレースのスカートで参加した。他の人達も同じようにカジュアルで、青いTシャツやポロシャツの人もいれば全くミッションを意識していない人も多かった。カジュアルクルーズではドレスコードはあまり関係ない?
 


パトモス島

 


聖ヨハネ修道院

 


クノッソス宮殿

 
10月8日日曜日 クレタ島〜サントリーニ島
クルーズもいよいよ3日目だ。朝起きると船はすでにクレタ島イラクリオンに到着していた。港には観光バスが待機していて、私達はラビリンス(迷宮)の語源になったラビリントス=クノッソス宮殿へと向かった。高度に発達していたミノア文明のこの宮殿では、カラフルな壁画(遺跡にあるのはレプリカで本物はクレタ島の考古学博物館で見ることができる!)や最古の個室トイレの遺跡が残っている。ちなみに前日に訪れたエフェソスの遺跡では男女兼用の上、ドアなしの大部屋だった。オリーブオイルの産地として名高いギリシャにあって特にこの島は名産地として有名で台地はオリーブ林で覆われていた。宮殿のあと考古学博物館に行き貴重なミノア文明の遺産を駆け足で見学した。この博物館はしばらく改装工事にかかるらしく、当分の間入館できなくなるそうだ。
船に戻りプールサイドでランチをとった。このクルージングの間中レストランには野菜と果物を巧みにカットし組み合わせて作った動物達があちらこちらに飾られ室内を華やかに彩っていた。ランチの後、このベジタブルカービングのショーがあったのでいってみた。カービング専門学校で約2年間勉強したというインド人アーティストが迷いのない鮮やかな手さばきで次々と野菜をカットしていき、芸術的な作品へと仕上げていく。なかなか面白いものを見ることができた。
ショーのあとデッキでゆっくり過ごしていると、遠くに断崖絶壁の島が見えてきた。この旅のハイライトとなるサントリーニ島だ。到着を知らせるアナウンスも他の時よりも興奮気味だった。この島の港は水深がかなり深くてイカリが届かないため接岸できず、テンダーボートで上陸した。ここではイアとフィラの街の観光ツアーに参加した。まずイアの街を散策した私達は目の前に広がる絶景に息を呑んだ。圧倒的な白い建物の中にところどころに点在する黄色やピンクの家、ギリシャ正教会の青い丸屋根、眼下に広がる濃紺のエーゲ海、日向ぼっこをする猫の家族、視界のすべてが満足する光景だった。ここでしばらくゆっくりしたいと心底思ったが、せわしなくフィラへと移動した。そしてこの街で更なる絶景を見ることに!!ちょうどフィラへ到着したころから夕日が沈みかけたのだ。真っ白なフィラの街がロゼ色に染まっていく。観光客はみな歓喜の声を上げ赤く輝く太陽に釘付けになった。旅の最後を締めくくるにふさわしい最高の瞬間になった。ケーブルカーに乗って崖を降りている間に街はライトアップされていった。余韻冷めやらぬまま船に戻り、フォーマルディーナーにちょっとだけドレスアップして参加した。 テーブルによっては紳士淑女な、いで立ちのところもあった。ディナーの席は毎回決まっていて私達は他の日本人夫妻二組と同席だった。食後、最後のイベント「ラテンナイト」というショーパーティーが開催された。クルーズのスタッフが歌って踊るのだが、素人とは思えないほど迫力があった。ラテン系の国の人達はさすがにノリがよく盛り上がっていた。私達も最後までいたかったのだが、夜11時をまわると瞼が重くなり途中できりあげた。
 

サントリーニ島 ロバの道は危険がいっぱい
 


ロバ使いのおじさん

 


お菓子の国みたいなイア

 


眼下に広がるエーゲ海

 


この一瞬が見たかった!

 

 
10月9日月曜日 ピレウス〜ロンドンへ
例のごとく目が覚めるともう船はピレウス港に到着していた。港のターミナルではミニ・ジョンさんがお迎えに来ていて、空港へと向かった。14時45分発のBA641便ロンドン行きは完全に満席だった。
 
10月10日火曜日 帰国
JL422便にて夕方4時関空到着。今回も盛りだくさんの旅は無事終了した。
 
エーゲ海クルーズは一度は行ってみる価値あり!
10月は気候もとても良かった。船のサービスも行き届いており、部屋はエクスカーションから戻るといつもきれいになっていた。ひとつ不便だったのはトイレにティッシュを流してはいけないことだろうか。クルーズを終えて空港で飛行機を待っている時に背中が揺れている感覚がしてまっすぐ歩けなかったのだが、航海中は船酔いもなかったし快適だった。何よりすべて連れて行ってもらえるので楽ちんだった。クルーズ慣れしている人の中には、ただ船での移動だけを楽しんでいる人達もいたが、ほとんどの人はエクスカーションを利用していたようだ。短時間の停泊時間の中で効率よく見所をまわるには良いと思う。エーゲ海や地中海を巡るクルーズはたくさんあるのでいつかもう少し長いクルーズもしてみたい。
 

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