ミラベル宮殿で挙式をされたシガポール在住のMinorikawa Jun&Ruri様よりこのようなメールをいただきました。

お互いの歩幅を合わし、400年以上も前に建てられた宮殿内にある【世界で一番美しい婚姻の間】と称された空間に足を踏み入れた瞬間、それまでの不安が吹き飛び、今までに感じた事のない光を感じ、新鮮な空気が体中に染み渡る感覚にとらわれました。笑顔の両親に見守られながら歩くのは幼稚園の入園式以来だろうか・・・。あの有名な結婚式の曲が僕達二人だけのために演奏され、数分後に妻となる彼女の横顔が今までにないぐらい綺麗でした。ミラベル宮殿【大理石の間】の中央に設けられた椅子に座った瞬間、進行役のStandesbeamterの力強い声が室内に響き渡り、式が始まりました。ドイツ語は分からずとも、Standesbeamterの眼から発せられた強い力、心のこもったスピーチに胸が熱くなりました。
 
色々大変だったけれど、彼女と一緒に頑張ってきて本当に良かった!そう感じた瞬間でした。『折角なら、オーストリアで婚姻が成立し、法的効力のあるフォーマル・ウェディングにしよう!』そう決めたのは3月の始め。ザルツブルクは、花が咲き、気候も良い5月末頃が最高の時期と聞いていたので、タイムリミットは3ヶ月弱でした。 私達は、シンガポールに在住しており、且つ、彼女の両親も日本国外に居住しているため、フォーマル・ウェディングに必要な書類を日本から取り寄せるのも大変でした。時間が迫り、心の中では、『もう無理だ!!間に合わない!!』と思いつつも、ご担当頂いたサルヴァトーレ山田さんが温かく、大らかにご対応してくれたお陰で(本当に大変だったと思います)、何とか必要書類を制限時間内に提出する事ができ、挙式日が正式に確保されたと連絡を受けた時は、思わず『ヤッター!』と叫んでしまったぐらいです。しかし、それから結婚式まで、全てが順調に進んだわけではありませんでした。考え方、ペース、こだわりの違いから何度となく彼女とケンカしたのも事実です。
 
僕が安易に考えつつある事に対して、彼女は予想以上にこだわりを持っていたり、予算を度外視してオプションを考える彼女に腹を立てたり(最後は、男の度量で『予算オーバーぐらい!』と思えるようになっていましたが)、全てにおいて主張(ケンカ?)、妥協、話し合いの繰り返しでした。しかし、お互いに『何としてでも!結婚式を成功させよう!!』、『良い結婚式にしよう!!』と、心の底での気持ちはガッチリ一致していたので、何とか式を成功させる事ができたのだと思います。そのような数々の困難を乗り越えようと強い気持ちを持ち続けて頑張ったからこそ、冒頭のとおり、式場に足を踏み入れた瞬間、全てが報われたような気になれましたし、本当にここに来て良かった!!彼女を選んで良かった!!と強く感じる事がきたのだと思います。
 
   
 
カメラマンに撮ってもらった結婚式の写真、どれも素晴らしいショットで、一ヶ月経った今でも見返す機会が多いのですが、その中でとても気に入っている写真があります。二人が馬車に乗ってザルツブルク市内を周った時の写真です。すれ違う人々、観光客の方から祝福の声をかけられたり、写真を求められたり、他人の幸せを自分の幸せのように思ってくれる彼らの温かい心に感動し、"うれし涙"を堪えながら手を振り返したのを覚えています。その写真を見返すたび、『二人とも本当に良い表情しているなぁ〜』と自分でも思ってしまうくらいです。参加者は、両家の両親を中心とした小さな式だったのですが、70歳近い両家の両親にとっては想像以上のインパクトがあったようで、一緒に馬車に乗って市内を周った時など、両家の母親が照れくさそうに、でも満面の笑みで観光客に手を振っていた姿が忘れられません。
 
   
 
私の父親に関しては、30数年前に出張のついでに立ち寄ったザルツブルクに特別な思いがあったようで、ザッハーホテル横に流れるSalzach川に架かる橋の上で、ストリートミュージシャンのバイオリンに耳を傾け、風に吹かれながらホーエンザルツブルク城を眺めている時の嬉しそうな表情がとても印象的でした。彼女の父親は筋金入りのモーツアルトファンで、やはり現地でのコンサートやストリートミュージックを思う存分満喫されておりました。文化、歴史、音楽、自然と4拍子揃ったザルツブルクを選んで本当に良かったと思うし、間接的ながらも良い親孝行ができたと思います。
 
   
 
数日前までは咲いてなかったミラベル庭園のバラの花も僕達を祝福してくれるかのよう式当日は満開となり、沢山の観光客が祝福してくれるなど、想定していた以上に上手くいった部分もありましたが、ザルツブルク、ミラベル宮殿と言う最高の舞台で、僕たち二人が主役を演じる事ができたのは、現地のコーディネーター、通訳、ヘアースタイリスト達のおかげで、そのような様々なサポートを頂けたからこそ、主役に徹する事ができたのだと思います。
 
     
 
 
   
 
それらを総合的に指揮してくれた東京のサルヴァトーレ山田さん、ウィーンからザルツブルクまで駆けつけて頂き、結婚式の最初から最後まで秒単位でサポートしてくれた山田葉子さんには本当にお世話になり、私達二人を幸せにする事に一生懸命になってくれた彼らの"心意気"、"プロフェショナリズム"には心の底から感謝しております。 本当にありがとうございました!!! 結婚指輪には、あえて"Salzburg"と刻みました。 ザルツブルクでの結婚式を通じて得た、感謝、感動、幸せ、家族の絆、パワーを妻と共にずっと大切にしてゆく思いを込めて。皆様もどうか素晴らしい結婚式を挙げられますよう。

Minorikawa Jun&Ruri

 
 
 
ウェディング・レポートをもっと見る

本ホームページの内容、及び画像を無断で使用することを禁じます。©リージェンシー・グループ株式会社