カスティーリア教会で挙式をされたT&K様よりこのようなメールをいただきました。

▼はじめに
海外挙式を選んだ理由は割愛ですが、なぜイタリアを選んだかと言えば、昔テレビか本かで、イタリアの世界遺産「チンクエテッレ」という海岸に沿って並ぶ小さな集落群の紹介を見てから、いつか絶対ここに行ってみたいと思っていたからです。私たち2人は幼少の頃から海辺で育ってきたこともあり、チンクエテッレのような世界遺産の海辺で挙式できたらそれはとても良いと思いました。私(新郎)の海外旅行と言えばハワイ、グアムのみでしたのでヨーロッパになんてすごく憧れです。
 
▼どうやってイタリアで式を挙げれば良い?
特に旅慣れていない2人、しかもイタリア語はもちろん英語もままならない2人ですから、海外挙式をどう挙げよう?と考えれば、“例えば「ヨーロッパ10日間の旅」ツアーとかに申し込んで、日程のうちの1日を結婚式に充てるとかでいいのでは?”と思いました。ツアーなら日本人添乗員もしくは日本語OKの現地の人がつきそうですし安心です。早速、良く聞く名の旅行代理店数社に聞きに行きました。 その説明は、『ツアー日程の中で希望の場所1日をフリーにして、別の挙式専門企画会社と当日の段取りを直接打ち合わせして申し込んでください』ということのようです。ちなみに、この時の話では、フリーの日に余裕を持って2日に、ということはできませんでした。ツアーはどれも弾丸ツアーが多く、1日が観光その前後が移動日(&余り時間観光)というパターンの連続で組み立てられていたからです。1日あれば何とか挙式あげられそうかなと思いましたが、挙式専門企画会社によって、ウチはフィレンツェは扱うがナポリ方面は扱わないよ等、それぞれで得意とする場所があるということで、ツアーとうまくマッチングするかが不安だったのと、そもそもこの日説明してくれたどの方も、どうも海外挙式についてあまり詳しくなかった人のようでイマイチわからず、僕らもあいまいな質問攻めをしたりして重ねて不安を誘います。 ともあれ、話を聞いた当時は「ツアーの中に挙式を組み込む」作戦はうまくいかないんじゃないか? というのが結論でした。
 
▼リージェンシー・グループという会社を見つけました
それからしばらく後に出会ったのが、東京・青山にあるリージェンシー・グループというところです。 現在は移転して更に良い立地へ会社を構えていますが、僕らが初めて訪れた移転前の場所はちょっと怪しい?いかにも雑居ビルな感じのエレベーターに乗らないといけなかったので、非常に躊躇しました。意を決して6Fまであがってみれば、どちらかと言えば清潔感こそあれ至って普通な場所でした。そして対応してくれたのが山田さんです。

たぶんまわりからよく言われているんじゃないかと思いますが、基本動作と顔の表情がイタリア人な感じの方でした。親指立ててグっ!とするのが決めポーズのようです。よく見ると親指の爪の先まで渾身の力が入っています。イタリアに行ったあとで思いましたが、イタリア人はみんな陽気(というか日本人がリアクションないんでしょうか)でしたから、きっと山田さんは自分がイタリア人だったらよかったと思っているのではないでしょうか。

山田さんとの第1回目の打ち合わせが始まりましたが、僕らは自分たちがどういう挙式を挙げたいかが浮かんできません。とにかくイタリアでと思っている程度ですので、海外挙式に何が必要でどういう順序でといったこともわかりません。具体的に希望を説明することなどできず、まずは「イタリアで式を挙げたいと考えているがその他のことはさっぱりです」とだけ言おうと思いました。

しかし、そのひと言を伝えたか伝えなかったか、山田さんがおもむろに“わが社の説明を…”とリージェンシー・グループの説明をはじめました。聞いていると、海外挙式をするということはどういう意味を持つのか、式を挙げるには僕らは何をすればいいのか、といったことの概要がわかるようになっており、何を聞けばいいのかわからない、といった初心者の悩みが一気に解決しました。初訪問時に同じような状況のカップルが訪れることも多いのかもしれませんが、内心驚いて、やるなあリージェンシー…(と山田さん)、と思いました。
 
▼アマルフィとチンクエテッレ
ちょっとひと安心した後、リージェンシーさんが過去取り扱った挙式の写真や式場を紹介してくれました。僕は前述のチンクエテッレのような海辺で挙式をと考えていますが、僕の相方はそこまでは固執していませんし(でも相方も僕以上に海辺で生まれて海辺で育ってきています)、例えば有名なローマ、フィレンツェなど、他の式場はどんなだろうと興味もありましたので、それらを見ているうちに有名な世界遺産「アマルフィ海岸」の写真を見ました。実はここではじめて、アマルフィとチンクエテッレが別物と気づいたのは内緒です。どちらも写真で見ると、人の作ったモノと大地と海が融合した、作ろうと思って作れるものではなさそうな凄い光景でしたから、このようなものがいくつも存在するとは思ってもおらず“チンクエテッレのアマルフィ”と信じていました。イタリアが全くわかっていないことがよくわかります。

チンクエテッレはイタリアのどちらかといえば北のほう、アマルフィはナポリの下、南のほうにあります。 どちらも世界遺産に登録されていて、「チンクエテッレ」はイタリア語で“5つの(チンクエ)土地(テッレ)”と言う意味の、小さく密集したカラフルな家々しかし無骨な歴史と融合された素晴らしい景色の村の集まりです。そして「アマルフィ」のほうはローマ、ナポリのさらに下、ソレント半島の南海岸にある、ポジターノへ到るまでの一帯を指す“世界一美しい海岸”と言われる場所にあります。カプリ島に近い、と言えばわかりやすいのでしょうか。30kmの長い海岸線の絶壁にどうやって建てたかわからないような大小の町がいくつもあって、その中で一番大きな都市がアマルフィです。

もしアマルフィで挙式をしたいと思われている方は、ちょっと調べると、「アマルフィ」のほかに、「ポジターノ」が有名どころなのだと気づくと思います。観光ガイドに“アマルフィ海岸”の項目があったとしたら、メインに掲載されている町の写真はこのポジターノの風景であることが多々あります。写真映えがするんでしょうか。この2つのどちらを選ぼうかと迷うんではないでしょうか。リージェンシーさんはアマルフィから少し北上した「ラヴェッロ」だとか、西にちょっと離れていますが三角屋根が印象的な「アルベロベッロ」など、ほかにも色々と素敵な場所を紹介してくれますので、なお迷います。
 
▼アマルフィに決めました
悩んだ末、僕らが式場に決めたのはアマルフィの「カスティーリア教会」という所です。本名は「サンタ・マリア・マッダレーナ教会」と言うらしいですが、厳密には隣接した隣町であるアトラニにあります。13世紀頃に一般の民衆によって建てられた教会で、イタリアのほとんどがそうなように、昔のものが丁寧に手直しをされ、今でも現役で日常的に人々に使われています。

式場を決める時には、荘厳、歴史、威厳、清楚…等など、色々と自分コダワリポイントが出てきましたが、僕らがイタリアの教会で一番印象に感じたのは、教会は日常の人々が使う場所で、良い意味で質素というのか純粋な場所であることでした。
 
 
もちろん、教会の中に入るとイタリアならではの荘厳さを感じさせる彫刻や絵があるのですが、それも何百年というひたすら変わらない(であろう)日常の中で良い具合になじみ、しかしおごそかな場所であることには変わらず…といった感じでしょうか、そういった所に惹かれつつ選んだのがカスティーリア教会です。(見慣れているせいか気づきませんが、ふとした身近な場所にある日本の神社とかが同じことなのかもしれません)
 
  僕だけでいえば、外も中も素っ気ない石だけでできた場所でも永遠を感じさせる空間であれば良いと思っていましたが、結婚式は花嫁が主役ですから、彼女が昔から思い描く憧れの結婚式のイメージも参考に、かわいらしい輪郭と模様の漆喰で出来た正面入り口、中もちょうど良い頃合いの美麗さ、海辺の崖上のこじんまりとしたカスティーリア教会となりました。ちなみに普段から僕は旅行の宿を選ぶ際に、きれいなホテルよりボロ旅館を好む傾向があるため(さびれた感じ大好き)、それを察知して危惧した相方が、地味め?な教会は阻止した、のかもしれないな今思えば…。とはいえ、実は最初からイチオシしていた教会でした。
 
▼イタリアでは日本で公的となる婚姻届を出すことができます = 結婚式と婚姻届が一緒ということにも!
日本では、イタリア大使館などを通して(だったかな)、公的な効力を持つ婚姻届を出すことができます。つまり僕らの場合ですと、イタリアのカスティーリア教会で結婚式を挙げる当日2011年4月28日に婚姻届をアトラニ市役所に提出しました。このことは日本においても正式に認められるので、僕らは日本でも4月28日に婚姻届を提出し受理されたことになるのです。"この2人はイタリア国で正式に結婚しましたよ"と記される様です。つまり結婚記念日は4月28日、おまけに結婚式をした日も4月28日です。同じ日って日本では難しいですよね? ちなみに、この婚姻届けの提出から挙式の最後まで、すべてにおいて現地でお世話になったのが佐々木さんという女性スタッフの方。仕事は意外にも体力勝負で、見ればわかりますが常に一生懸命サポートしてくれていて本当に大変だったと思います。ありがとうございました。  
 
▼カスティーリア教会よかったです。フォトツアーも。
アマルフィでもどの町でも、教会は人々の生活に密接した拠り所、至るところにあったように思いますが、外国からの挙式を受け入れているのは限られた場所だけとのこと(それも年間20組など決まっているとのこと)。アマルフィの人たちの大事なカスティーリア教会の限りある時間の中、受け入れてもらって式を挙げることになります。  
  厳密にはこのカスティーリア教会はアマルフィに隣接した「アトラニ」という町にあります(ので婚姻届を出した役所があるのもこの町です。アマルフィではありません。が、そもそもこのアトラニは、アマルフィに寄り添うようにあり、なぜここが別の町なのかわからないほど小規模で、アマルフィの一部の端っこだと思っていたくらいです。 先に言ってしまいますがカスティーリア教会はとても良かったです。あくまで日常の空間の中にある静かさで、基本まわりに誰もいません。(実は裏手には洗濯物が干してあったのも生活感漂っていて、My萌えポイント的には点数高いです)。しかしもし訪れた人が遠くから見れば “やあ、あんなところでちょうど結婚式をあげているよ”と言いそうな感じで牧歌的な良い雰囲気でした。
 
実際、ドレス&タキシード姿で教会の外で写真を撮っている時のこと、海岸線にあるアマルフィにはバイクや自転車でツーリングに来ている人が多いのですが、崖の上から見下ろせる中腹にある道路を走るカップル2人乗りのバイクがすれ違う時に、「なんとかかんとかマリード!」という遠い声が聞こえました。"あそこで結婚式を挙げているよ!"てな感じでしょうか。また、ふと見上げると、イタリアでよく見る特徴的なグリーンに塗られた窓枠から顔を出したおばあさんが式を眺めていたりもしました。(ただじっと眺めていて特にうんともすんとも言わないのが絵になっていてMy萌えポイントの点数高し!です。)  
 
ちなみに、挙式中、誰もいなくて寂しいということはありません。観光地であり元々が明るいイタリアということなのか、あとで述べますが、フォトツアーの際に町をねり歩けば、観光客やイタリア人、たくさんの人が祝福してくれます。
 
  リージェンシーさんのHPには挙式が済んだ新婚さんレポートがたくさんあるのですが、あちこちに"フォトツアーのとき地元の人が大勢祝福してくれました!"とあります(これらのレポートは雰囲気が参考になりますので読むといいと思います)。挙式の前にこれを読んだときは、"当事者2人は幸せいっぱいEYEで周りが見えてしまうから多分にヒイキ目なのでは?"と思ったりもしましたが、実際、本当に祝福してくれました。物珍しさもあったとしても、しかし基本は本当に祝ってくれています。アマルフィの中心地ドゥオモの階段の上ではまるでステージのようで、なりたかろうがなりたくなかろうが、2人はその一瞬だけアマルフィの主役となります。
 
基本落ち着いたざわめきの中心地ですが、その時は、ワっとイタリア語でおめでとうの「アウグーリ」の声や「コングラチュエーション」と一緒に拍手や指笛などを送ってくれます。皆の顔が楽しそうな笑顔であることがこれまた嬉しく思えます。パーティーのような派手な賑やかさというのではなく、変な言い方ですが、静かな、しかし大きめの波が押し寄せる?ような心地よさです。世界的に有名な観光地ですから、ヨーロッパはもちろん色々な国の人がいる中での祝福をいただきましたし、ツアーでアマルフィを訪れていた日本人のご一行さまが通りがかって「おめでとう!写真撮りました!」と言われたのも嬉しかったです。  
 
アマルフィにきて結婚式をやっているか思えば日本人だったのでビックリしたそうです。「私たちは福岡からよ」「僕らは横浜です」というやりとりも可笑しかったです。この方たちとは後日、ローマでも再会して二度ビックリです。
 
  カスティーリア教会に話を戻して、唯一残念だったことは、教会の脇に立つ鐘楼(教会の鐘がある塔)が修理中で、工事の足下駄があったことでしょうか。とても写真映えしない! しかし、古きものを大切に修理して使うイタリアは、このあとのどこに行ってもそんな感じで、観光名所も年がら年中工事しているようです。イタリアには、先人の100年のものを大事にしようという意識が代々根付いているんだそうです。1200年代に建てられたものを1300年代の人は大事に使い、1300年代のものを1400年代の人が…と代々その意識で今に至るようです。ですので、とある建築物が何百年にわたり色々な時代の様式で構成されていたりします。
 
しかしながらその足下駄も、カメラマン・マッシモのおかげでうまい具合に避けて撮ってくれました。彼はアマルフィのそういったアクシデントや天候なども巧みに材料にしてしまいます。
 
▼ちなみに織田裕二の「アマルフィ」にもこの教会が映っています
この映画の中盤、アマルフィ海岸にシーンが移るとき、飛行機のフカン撮影で海岸線を走る車が映し出されますが、この印象的なシーンでカスティーリア教会が美しい海岸線と一緒にはっきりと映っています。鐘楼はもちろん、僕らが歩いた白い階段などもばっちりわかって嬉しかったです。
僕らがアマルフィで宿泊した、アマルフィのシンボル「ルナ・コンベント」も続いて出てきたので嬉しさ2倍です。
 
▼フォトツアーとかその他オプションってどうなの?
  フォトツアーでは結婚式の最中はもちろん、式場の近くにあるランドマーク的な場所をねり歩き写真を撮ります。カメラマンから中々の恥ずかしポーズを要求されながらあちこちから祝福を受ける図式です。美しい景観の場所であるほど、フォトツアーの意味もよりあがるってもんです。実はアマルフィかポジターノかと迷ったひとつの理由にこれがあり、ポジターノの挙式を行なう教会は、サンタマリアアッスンタ教会でポジターノの象徴です。但し、カスティーリア教会挙式のフォトツアーは、アマルフィの中心にそびえる黄金色のドゥオモ及びアマルフィで撮るのです。
 
アマルフィで僕らの写真を撮ってくれたカメラマン・マッシモはとても良い写真を撮ってくれました。刹那の瞬間を切りとった感、それでいて絵のような構図、プロのカメラマンと素人さんでは根本的に違うことを、後日イタリアから届いた写真を見て思いました。気のいいおじさんと言う感じでしたが、グッジョブマッシモ!と驚くと思いますよ。 その他のオプションとは何かと言えば、ビデオ撮影、生花のブーケと同じ花を使ったコサージュ、ウェディングディナーなどです。こういう門出にはお金がかかるものと割り切りも必要なものかもしれませんが、実際に体験していないものなので、どうしても安くない金額だと思ってしまいます。なるべく節約するとこはして…みたいな話になって"オプションっていうくらいだから無くていいんだ!"とか自分に言い聞かせて泣く泣くあきらめたりする、なんてことになるのではないでしょうか。  
 
▼ウェディングディナーがとても素晴らしい!
どれを選ぶかは人それぞれとして、僕らが選んだオプションについては、実際に体験してみると相応の価値があると思えるものでした。その中で「ウェディングディナー」、これはサルヴァトーレ山田さんも薦めてくれたのですこれが想像以上に素晴らしかったです。僕らが挙式の日に泊まったホテルは「サンタカテリーナ」といい、そこでのディナーでした。お2人様¥60,000‐なのでまあまあしますよね? 最初は、好きなところを調べて好きなものを食べる!できればリーズナブルに!というノリだったのであまり眼中にありませんでした。ただ、アマルフィ唯一の5つ星ホテルのディナーですし、あとに控える新婚旅行では切り詰めても、挙式の前後くらいは美味しい物をと思い、申し込みました。
旅立つ前に山田さんから"サンタカテリーナホテルで今年はじめてのウェディングディナーだそうですよ!向こうも気合い入ってます!(親指グっ!)"と聞いて、おいおいそれじゃあなんか緊張しちゃうじゃんかよ… ナイフ落としたりとかフォークを口に運ぶつもりがオデコにぶつかっちゃったよとかならないかなあと心配になりました。
 
 
食事の作法など知りませんから急いで本を読んで確認しましたが所詮は付け焼刃、ディナー当日はレストランの中に入る前に入り口近くのソファに座らせられて、なんだか前菜がでてきたぞ? さてはこれがアンティパストとかいうやつか?ここで食べるの??(高級なとこならあるらしいんですよね?あとで知りました)ってことはこれは食前酒、んん?テイスティングするのか?これ食べたら誰に合図してしかしちゃんと中に入れんのか?など、僕らのためだけの生ピアノ演奏の中、言葉が通じないせいもあって、まあわからないわからない。これは先が思いやられそうだと思っていました。
 
  しかし、前菜が無事終わり、レストランの中に招かれた時から映画のようなステージ?が始まりました。僕らは特になにもしていません。緊張をしていただけなのですが、そこのレストランの隊長みたいな初老の方にエスコートされて扉をくぐると、ピアノの生演奏とアマルフィの沈みかけた夕日とろうそくの灯りの中、レストランのスタッフのみんながスッと次々とでてきて拍手をしてくれます。これが言葉では表しきれない見事な演出で、本当にビデオに撮りたかった! もう1回言っちゃいますが、本当〜にビデオに撮りたかった! 徹夜で練習してるんじゃないか?と思ったくらいです。そうでもしなければ、あんなシーンは自然とできません。できるのだったらそれはイタリア人の血が成せる動きです。
 
僕らは人並みに目立つのが好きではありませんが、昼間のフォトツアーに続きここでも自然と主役になっています。レストランスタッフの方々全員の気配りの中、素敵な時間を過ごせました。もし"こういうのって緊張しちゃうし、どうあれ主役なんてやだよ!"と思う方がいれば大丈夫かと思います。緊張はしますし、その中で気を配られていると思うとそこが気になってしまうものですが、意を決して身をゆだねてみれば、とっても楽しい食事になります。ディナー慣れしていなければ尚更です。  
 
  見事だったのが、ディナーをほんとに楽しんでもらおう、と思っていてくれているであろうことです。お金持ちが何週間も滞在することもあるというホテルでもあるせいか、まわりにはセレブっぽいご年配の方が多かったですし、オレタチっておのぼりさんだよなあ… と気後れしていたんですが、スタッフの皆は決してそんなそぶりは見せず、色々な気配りでサポートしてくれます。言葉にするとチープになりそうなので言いませんが、とにかく気配りが細かいんです。仕事だからと言えばそうですが、そういうものではありません。"オレたちの料理ぜひ楽しんでってね!"と顔に出ている、そんな感じなんです。
 
食事もとてもおいしかったです。ただし、量が多くて食べきれませんでした。スタッフに報いるためになんとかしたかったんですが残念です。写真ももっと撮りたかったんですが、まわりに写真撮って騒いでいる人いないんですよね…。セレブだから…?

ともあれ、最初は高いと思っていた¥60,000−の価値は十分すぎるほどありました。単なる食事代ではありませんでした。5つ星のホテルだからできる演出なのかもしれませんが、泊まるホテルとは別のホテルでディナーというのは可能でしょうから、奮発してディナーはこのサンタカテリーナホテルで、というのもおススメかもしれません。でも欲をいえば、宿泊もして欲しいです。全てにおいてオシャレでスマートで行き届いています。でも、南イタリアという南国の緩やかさがあるのかなんなのかあまり緊張しません。勝手な想像ですが、同じ5つ星といっても世界中には想像もつかないもっとスゴいところもたくさんあるのかもしれませんが、ここはスタッフの皆さんなども気さくでとても過ごしやすいです。
 
 
▼日程を決める際に。
書いているうちに、時間軸が前後する文章になってしまいましたが、話はリージェンシーさんとの打ち合わせに戻って。
これで、
@ 挙式は4/28に。
A 場所はアマルフィのカスティーリア教会で。
B 挙式オプションを決めた。
ことになります。
僕らはこの@〜Bを決めるのに随分ノラリクラリしました。人生の大事なイベントですのでそうそうパッと決められるものでもありません。仕事の都合をなんとかつけて日数を取り新婚旅行もあちこち行きたい、などもありますが、しかし何と言っても一番決められなかった理由は"イメージがわかない"からでした。自分が挙式をしているイメージ、現地の感覚、スケジュール感などです。 なので、リージェンシーさんも曰くですが、とにかくまずは1回、暫定でもなんでも@(とA)を決めるのが良いと思います。イタリアをしゃぶりつくすぜ新婚旅行!とか、一番無駄のない移動を攻略するよ!とかはあとの話です。全てを一緒に考えだすとわけがわからなくなって自滅しそうになります。とにかく@とAを(暫定っぽい勢いでもいいので)決めて伝えましょう。そのあとで、新婚旅行で行きたい場所やその他希望を箇条書きなどでもとにかくリージェンシーさんに伝えれば、あとはうまい具合にやってくれます。ババーっと挙式&新婚旅行の日程表が出来上がってきます。モジモジせずに言いたいことを言っていいと思います(ですよね山田さん?)。 日程表(&行程表)は、何時何分どの列車に乗り、降りたら何処どこで待つ!、といったことまでキチっと組まれていました。山田さんの豊富な経験が活かされているんだと思います。現時点では現地感覚はまったくないけどこの行程とおりに進んでいけば大丈夫だろう!と思える内容です。それに、そのようにがっちり組んであったとしても、限度はあると思いますが"申し訳ないけどやっぱりここにも行きたい〜"と伝えれば、快く相談に乗ってくれます(ですよね山田さん?)。 ちなみに2〜3回の打ち合わせを経て、僕らのスケジュールはこんな感じに決まりました。
@ [4/25] 出国〜ナポリ
A [4/26] ナポリ〜ポンペイ観光〜アマルフィ(ホテル・ルナコンベント泊)
B [4/27] アマルフィ終日(ホテル・サンタカテリーナへ移動)
C [4/28] アマルフィ(挙式!)
D [4/29] アマルフィ〜カプリ島
E [5/ 1] カプリ島〜ナポリ経由〜ローマ
F [5/ 2] ローマ終日
G [5/ 3] ローマ終日
H [5/ 4] ローマ〜フィレンツェ
I [5/ 5] フィレンツェ終日
J [5/ 6] フィレンツェ〜ヴェネチア
K [5/ 7] ヴェネチア終日
L [5/ 8] ヴェネチア〜ローマ経由〜帰国
時間差は夏時間で−7時間。イタリアに行くと7時間時間が戻ります。 行程中の食事は、朝がホテルビュッフェ、昼・夜は自由に、でした。
@ …日本で早朝に自宅を出ましたが、13時間のフライトや乗継ぎで、ローマ経由ナポリについたのは夜の11時頃。落とし穴だったのが飲み物です。現地では空港を出てすぐにスタッフさんが待ってくれていましたので車にのってそのままホテルに到着、ドキドキの初チップ!などを経て、やっと着いた〜とソファに座りこんで、疲れたノド乾いたね〜とハタと気づけば飲み物がないんです。イタリアにコンビニは無いですし自販も滅多にありません。スーパーは夜8〜9時には閉まります。そもそもナポリの夜は出歩くのはもちろんですが、バールのような飲食店にも夜遅くは行かない方が良いと強く言われました。イタリアの空港内も夜遅いとどこの店もあいていませんでしたし、以降、水の確保は出来る時にしておこう!と思いながら、しぶしぶ部屋内の冷蔵庫バーの高い水を飲みました。しかし次の日、チェックアウト時に水の支払いに小銭がなく100ユーロ札を出したところ"小銭無いの?じゃあ要らないよ!"とタダにしてくれました。旅立つ前に読んだイタリア人の習慣"細かいお金にアバウト"をしょっぱなから体験しました。
しかし、100ユーロ札は(金額が大きく)本当に使いにくい紙幣です。イタリアの玄関口フィルミチーノ空港内でも、飲食店程度だと100ユーロだと苦笑されます。ブランド店なら別でしょうが。イタリア国内でもきついので、極力100は少なく、50ユーロ紙幣もあまり、20・10・5 をなんとか事前に用意しておくと良いと思います。なんというんでしょう、日本だと両替したいから1万円だして100円のガムを買う、といったことはしにくい気がします。
A …朝、ナポリからアマルフィに行くいわゆる"移動日"なんですが、リージェンシーで日程を決めている時期に「ポンペイに行きたいんですよね〜」と言ったら、、サルヴァトーレ山田さんが「オッケー任せてください!」とばかりにババーっと日程にポンペイ観光を組んでくれました。みなさんこのように希望はなんでも言いましょう。なんとかしてくれます(ですよね山田さん?)。
ちなみに旅行中、ポンペイをはじめちょくちょく雨に降られましたが、天気の移り変わりが良い意味で相当激しいです。僕らの日程内では降ってもすぐ止みました。スコール?みたいな感覚です。外人の人は傘ささない理由のひとつなんではないか?と思うくらいです。
B …アマルフィは本当に素敵な所でした。ホテルも魅力的なところを山田さんに紹介してもらったんですが、相方が1つに決められず「両方泊まりたいなあ〜」と言ったら、山田さんが「それ有りですね!」とばかりにババーっとアマルフィで2つの有名ホテルの手配を組んでくれました。やはり希望はなんでも言いましょう。なんとかしてくれます(ですよね山田さん?)。
あとは挙式後の旅行のことなのでこのレポートでは割愛しますが、
C …挙式当日は前述のとおりです。
D …カプリ行きの船に乗り遅れましたが結果オーライ一発逆転、1日カプリツアーに飛び乗ってついでに1発で「青の洞窟」見れました」!
E …ユーロスター待ちの時間に現地スタッフのマリアンナさんに教えてもらったナポリピッツァ美味すぎでした!
FG …ローマでか過ぎ!
H …ユーロスターって電車の型番によって車体の横幅が全然違うんですよね。早めに乗ってスーツケース置き場をゲットしましょう!
I …あわただしい旅行も、このフィレンツェでやっと、ゆったりとイタリアを過ごしているなあと思いました。夕方のベッキオ橋からの川と夕日の眺めは本当に癒されます。
J …ヴェネチアのゴンドラは絶対カンツォーネ付きで!絶対ですよ!!山田さんが手配してくれますから!!見事な歌声です。
K …異国の技が入った金色の大聖堂が見事!しかし最古のカフェ・フローリアンはちょっとぼったくり感強かった!
L …無事帰りました!
各地への移動においての現地担当の人には本当に助けられました! みなさん本当にありがとうございました。平気で1時間くらい遅れる電車がまかり通る地で、初心者な僕らが無事にイタリア縦断をできたのは、現地スタッフの皆さんの助け無しにはありえません。仕事なんだから、ということではないですよ。みんな真面目で頑張ってくれます。現地なりの楽しい話もしてくれますし。最終地ヴェネチアでは、イタリア人スタッフ(すごくLiLiCoさん似)の方が帰りの飛行機に乗るまで見送ってくれたんですが、実は乗る予定の飛行機の到着が数時間も遅くなっていて、もしそれを待っていたらその日は帰れなかったんですが、それを知るなり素早く1つ前の便に変更してくれて無事帰れたりしました。これは言葉や表示の見方がわからないとはっきり言ってよくわかりません。なにしろ交渉ができません。
今回の旅はツアーではないわけですが、大事な所はスタッフさんがサポートしてくれるので、ツアーより充分自由でフリーよりすごい安心でと、ある意味おいしいところ取りかもしれません。
 
▼アマルフィ本当に良かったです。
今、こうして日本の日常で挙式のことを振り返ると、本当に良かったなあの一言です。無事に済んで良かったなあというのもありますし、もちろんイタリアの素晴らしさが良かったなあ、です。イタリア各地の現地スタッフの皆さん本当にありがとうございました。 長蛇の列のポンペイで知り合いのコネでこっそりすぐにいれてくれたお兄さん(名前忘れてしまった!!)。アマルフィでの佐々木さんとマッシモ、この2人には婚姻届の証人にもなっていただいているのです。佐々木さん今でもアマルフィ駆け回っているんでしょうね。体力つけて頑張ってくださいね。マッシモすごい写真をありがとうございます。美味しいナポリピッツァを食べさせてくれたマリアンナさん。真面目な方でした。ローマの街がすごい似合っているルイスさん。なつっこい感じがホッとします。
フィレンツェでポプラの花粉症に悩む(違ったっけ?)ナイスミドル風な堀内さん。ナイスな技で写真撮っていただいてありがとうございます。ユーロスターでは一緒にヴェネチア行くことにならなくてよかったですね…ヴェネチアの過疎化を憂いていた現地女性スタッフのお二人(名前忘れた!○○さんと、LiLiCo似さん)。日本語上手でした。 そして感謝すべきは、最初はあんなにわからないことばかりだった、絵空事だったような思いを、実際に現実の事にさせてくれたサルヴァトーレ山田さん!山田さんにはこれから先も変わらず、リージェンシーを訪れる不安と期待のカップルを無事イタリアに導いていっていただければと思います。後年、ふと思い出した時に"そういや山田さん今頃も相変わらず熱いトークでイタリアをプッシュしてるだろうなあ"と思えることが楽しみだからです。同時に僕らのその当時が楽しく思い出せることになると思っています。 リージェンシーさんの益々のご発展をお祈りいたします。ではでは。
T&K様
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