ベルモンテ城で挙式をされたTomohiro様&Ayako様よりこのようなメールをいただきました。

え?サルヴァトーレ?イタリア人?日本人?
「入籍します。彼女が誕生10000日目なので。」と、ランチをしながら上司に報告したときのことです。
「おめでとう!結婚式は?」「しませんよ。めんどくさいんで」「そうですか。私はイタリアの世界遺産ヴェッキオ宮殿でしました。担当してくれたエージェントの方がアツくて、7年経った今でもメールやハガキでやりとりしてますよ。サルヴァトーレ山田さん。」「サルヴァトーレ?なんすかそれ?日本人ですか?」
それが、すべての始まりでした。
妙に気になって、帰宅後「サルヴァトーレ山田」と検索し、サイトの問い合わせからメール送信。「あんまりする気はないのですが、いいところがあれば紹介してください。」今考えれば、冷や汗がでるような失礼なメールです。(すみません。。。)
あれから、5ヶ月。結婚式をする気のなかった僕らは、スペイン「ラ・マンチャ地方ベルモンテ城」で70人以上の村人に祝福を受けながら、笑顔いっぱいで挙式を楽しむ自分たちのムービーDVDを、繰り返し繰り返し見ています。今も後輩の女の子たちが家でDVDを見て「素敵すぎ!私もヨーロッパで結婚式したい!」と興奮しています。スペイン国営放送の夜のニュースでも特集された、ベルモンテ城では日本人初となる結婚式。まさか、あのやる気のなかった僕らが、メールだけのやり取りで、人生最高の体験を味わうことになるとは!!
 
世界で誰もまだ式を挙げていない場所を探してください。
 
サルヴァトーレからのアツすぎる返信に感動しメールでのやり取りが続いたある日、こんなリクエストをしました。「スペインがなんとなくよいです。白い村モンテフリオが素敵ですが、まだ誰もやったことない“初”な場所はないでしょうか?」失礼なムチャぶりです。さすがのサルヴァトーレも「企画・構想に最低限1年は費やしますので・・・現時点での初ものはなく・・・」と困った様子。しかし、それから1ヶ月後。初めて表参道のリージェンシーに伺ったボクらの目の前で、興奮気味のサルヴァトーレが封筒から1枚のお城の写真を出してくれました。「まだ何もかも未知で未確定ですが、ラ・マンチャ地方にスゴイ素材が見つかりました。今、現地スタッフが交渉中です。私を信じて、ここでやってみませんか?」
大阪に住んでいるためその後はメールだけのやり取りでしたが、毎週顔を合わせて打ち合わせしているかのようにサクサクと準備を進めることができました(本当に楽でした)。そして出発直前。「ご帰国後に“最高でした!!”とお言葉をいただけるように最後まで気合いを入れて手配をしたいと思っています。 サルヴァトーレ山田」とメールをもらい、ボクらはスペインに旅立ったのです。
以下、少しでも雰囲気が伝わるよう、写真と旅の日記から、抜粋します(日記なので失礼な文章失礼!)。  
 
2010/10/1 Osaka → Madrid
2010/10/2 Madrid
マドリード到着。バールで生ハム・ビール・ワイン・・・朝はチュロスにホットココア!スペインモード突入!
 
ドレスがやたら重いが、マドリッド到着。
夜なので、早速バルへ2件ハシゴ。海老料理専門のバルで3品とセルベッサ(ビール)。続いてハムが美味いバルでハモン・イベリコ(イベリコ豚の生ハム)が口の中でとろける&赤ワイン。
翌朝。ホテルのモーニングでオレンジジュースがうますぎて、そのままカフェでチュロスとホットココアを。気づいたら食べてるだけ。明日のリーガエスパニョーラを控え、ベルナベウスタジアムツアーでピッチに立ったり、選手のベンチに座ってみた。ここが満席になったらどんな迫力なんだろう。
 
ハモン・イベリコ
 
 
ベルナベウスタジアムのピッチに
 
レアルマドリード生観戦
 
 
2010/10/3 Madrid → Tredo → Madrid
クリスティアーノ・ロナウド 2ゴール!!レアル・マドリード観戦を、コーナーキック裏の席で!
   
試合は夜の21時。朝はピカソの『ゲルニカ』を生で見に国立美術館ソフィア王妃芸術センターへ。ゲルニカに近づきすぎて、警報が鳴り響き係員に怒られる。その後、新幹線で世界遺産都市トレド往復。丘の上のパラドールでトレドの絶景見ながらランチ。昼からうますぎるワイン。夜。80,000人の観客が結婚式前夜を祝ってくれてるかのような(勘違い)ベルナベウスタジアムの歓声。「最近のレアルは点が取れないんだよ」と聞いていたのに、ツイてるボクらの前でロナウドにエジルにイグアインと主力のゴールラッシュで、気づけば6対1。レアな会員限定コーナーキック裏の席はピッチに近いし暖房もあるしVIPルームのテレビモニターも覗けてリプレイも見れるし、明日の式に向けて、テンションダダ上がり!
 

世界遺産トレドの街並み
 
いよいよお城へ

 


ベルモンテ城、すげー。

 
2010/10/4 Madrid → El Toboso (Belmonte)
ついに本番。「ケセベーセ」の大合唱。まるで親族や仲間にお祝いされてるかのようなベルモンテ城挙式。
 
朝ホテルにはサルヴァトーレからのお祝いメッセージFAXが。さすがぬかりない。そしてマドリードから平橋さんの専用車で2時間。エルトボソのカワイイ宿に到着すると、宿のご夫婦が満面の笑顔で両頬にキス(スペイン式!)のお出迎え。少し緊張してたが、一瞬でほっこりとなごむ。メイクや着替えを楽しんだら、車で30分。いよいよお城に到着。
 

階段を上がる2人

 


誓いの言葉

ケセベーセに照れながら
 
丘の上にそびえ立つベルモンテ城は想像以上に美しく眩しく、ボクらはすごいねーと口がポカンとあいたまま、城の入り口へ。突然の歓声・拍手!そこには70人を超える村の人達がドレスアップして笑顔で勢揃い。昔からの知り合いに包まれているような雰囲気の中、赤絨毯の階段を上がり、芸術的なサロンへ。中はホントにお城。ナポレオン3世の妻も昔住んでたらしく、ホントに想像以上にお城!貴族オーラむんむんでカッコイイ城主が彼女をエスコート。オルガンとチェロの生演奏の中、セレモニーマスターがスペイン語で読み上げる誓いの言葉は、ほんとに映画のワンシーンのよう。誓いの言葉や婚姻証明書への署名が終わると、おもむろに誰かがケセベーセ!と叫ぶ。すると、次々にケセベーセ!ケセベーセ!の大合唱。これは「キスしろ」の合図で、照れながらキスをすると、城内大喜び。このあと、すきあらば、誰かがケセベーセと叫び、ケセベーセコール、そのたびにボクらはキス、そして大喜びする村人たち・・・まさにスペインのテンション!日本の結婚式と違って、人生を楽しんでる空気!最高!
 

ベルモンテ村の方々やテレビ局が

 


各局からのインタビュー

 


ライスシャワー
 
カヴァで乾杯し、テレビ局のレポーターや新聞社の記者にマイクを向けられインタビュー。「知っているスペイン語は?」の質問に「ラクエンテポルファボール(お勘定お願い)」と答え、レポーターたちの笑いを取り、ボクはご満悦(関西マインド。しかし、本番ではカット。悔しい。)。大量のライスシャワーの後は、参列してくれた村のおばちゃんたちが、両頬に次々とキスしてくれ、デジカメや携帯カメラでさながら撮影会。このテンション何かに似てるなと思ったら、芸能人の周りを取り囲む大阪のおばちゃんのよう。中には、「オメデトーーー」と覚えたての日本語でお祝いしてくれるおばちゃんも。すごく嬉しい。
 

大きなお城です。
 
ラ・マンチャの風車と。
 
アーチストなカメラマンさん
 
宿でお祝いパーティーをしていると、スペイン国営放送夜のニュースが流れる。「次の特集です。
ベルモンテ城で今日・・・!」
 
式を終え、フォトツアーに。ベルモンテ城が美しく見える丘や、ラ・マンチャらしい風車、ドン・キホーテの舞台「エルトボソ」のキレイな街並みでたっぷり撮影。カメラマンたちも、シャッターを切るごとに「ムイビエン(いいよ!)」とご満悦。宿に帰って着替えてから、地下の洞窟レストランで宿のみんなや近所の人、カメラマンや平橋さんとお祝い。地元のワインで乾杯してワイワイしてると、こっち来てごらんと呼ばれて1階の居間へ。テレビから流れるスペイン国営放送の夜のニュース。「次のニュースです」てな具合で、突然見覚えのあるベルモンテ城の姿と見覚えのあるドレスを来た日本人の姿が!思わずiPhoneを録画モードにして画面に向ける。参列者のインタビューが続き、2人が登場。誓いの言葉からライスシャワー、僕らへのインタビューまで、約5分間。スペイン語で何を言ってるかわからないけど、「日本人のカップルがわざわざスペインで結婚しました。おめでたい」てなことを言ってくれているようで、居間はみんなで大興奮。彼女も大喜び。・・・
 
 
宿の奥さん
 
居間でスペイン国営放送鑑賞
 
 
興奮はそのままに、お祝いパーティーは日が変わるまで。。郷土料理をもてなしてくれた宿の主は劇団活動が趣味で、料理の途中、ドン・キホーテの寸劇が始まり、ボクも役を渡され、彼女を奪おうとする敵役の主を剣でやっつけるワンシーンも(笑)・・・何もかもが映画のようで本当に幸せすぎた1日。
 

ドン・キホーテ寸劇中

村のご当地ワイン

ベッドにはバラの花びらが
 
2010/10/5 El Toboso → Cuenca
2010/10/6 Cuenca → Mallorca
2010/10/7 Mallorca
世界遺産「歴史的城壁都市クエンカ」でパラドール宿泊。美味しすぎる島マヨルカ島では連日パエリア三昧。
 
昨日の興奮覚めやらぬまま、電車でクエンカへ。
クエンカはカッパドキアのような不思議な雰囲気の街。昨日の余韻にひたりながらのんびり。泊まりは宙吊りの家が目の前にある憧れのパラドール。翌日電車に揺られながらマドリードへ。車窓から見えるラ・マンチャの荒野が美しい。枯れたヒマワリがあたり一面。今度は夏にぜひ。飛行機で美食の島マヨルカ島へ。サルヴァトーレが「島の概念を超えた島」と絶賛していたので、2日間いることにしたが大正解。ホテルのベランダからは一面の海!夜はシーフードパエリア、スペイン上陸後初のパエリアに興奮。うまい。翌日、世界最大級の地底湖ドラック洞窟へバスで。
 
世界遺産クエンカ宙吊りの家
 
洞窟の中に日本では見たことのない形状の鍾乳洞。その地底湖に船が浮かび、その上でモーツァルトの生演奏会。音が洞窟に自然と反響して、天然のコンサートホール、贅沢。夜は昨日のパエリアの店「サクランカ」に再訪。サルヴァトーレが同封してくれたガイド雑誌が抜群の働き。今度はイカスミパエリア。もちろん赤ワインとともに。すべてが美味い。怖いほど美味い。
 
 
世界最大級の地底湖ドラック洞窟
 
マヨルカ島、窓からの景色
 
 
2010/10/8 Mallorca → Barcelona
2010/10/9 Barcelona
2010/10/10 Barcelona → Osaka
バルセロナでピカソにガウディ!余韻に浸りながらいざ大阪へ。
いよいよ最終地点バルセロナ。
ピカソ美術館で15歳の頃のピカソの画力に驚き、カタルーニャ大聖堂のステンドグラスや、街に溶け込んでいる世界遺産「ガウディの建築群」に見とれ、歩いているだけでセンスがよくなる気になる街バルセロナ。オシャレな雑貨やら靴やらを物色。あとイベリコの上を行く生ハムを発見。ホゼリート社の生ハム。豚さんありがとう。なごりをおしむように、最後の晩はパエリアや魚介の煮込みスープ。最終日の晩は、夜のサグラダ・ファミリアを見ながら、「本当にありがとう。素敵な10日間だったね。」と彼女。よかった。
 
グエル公園
 

連日のパエリアでご機嫌
 
うますぎるパエリア
 
最後の晩は夜のサグラダ・ファミリア
 
本当にありがとうございました。
本当に最高の10日間でした。ヨーロッパ結婚式が好きで好きでたまらないオーラで溢れたサルヴァトーレ山田さん、現地で完璧なサポートをしていただいた平橋さん、一生の宝ものをつくってくれたムービー&写真のカメラマンお二方、抜群に美味しいラ・マンチャ料理や部屋中にバラの花びらを敷いてくれたエルトボソの宿のご夫婦、貴族オーラで溢れてカッコ良すぎるベルモンテ城主、素敵な生演奏で場を盛り上げてくれたオルガン・チェロアーチストの方、まるで自分の親族の結婚式に参加するようにドレスアップしてお祝いしてくれたベルモンテ村のみなさん、などなどなどなど・・・ほんとにムーチャスグラシアス、ありがとうございました。 また、スペイン行きます。  

Tomohiro&Ayako
 
 
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