ミラベル宮殿で挙式をされたY&N様より、このようなメールをいただきました。

「真実の愛は世界を巡る」−2005年9月20日、オーストリア・ザルツブルグのミラベル宮殿大理石の間で行なわれた私達の結婚式は、この言葉で締めくくられました。

まだまだ先のことと思いながら初めてリージェンシー東京の山田さんにお目にかかった2月から飛ぶように時間は過ぎ、東京とシンガポールという海を越えた私達の関係は、不朽の名作「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台ともなった美しい街で、法的に夫婦として認められました。

結婚が決まった2004年の年末から、「結婚式は格調高く行ないたい。あまり長く休みも取れないので、挙式と新婚旅行は一緒に。」と考え、海外挙式のエージェントに手当たり次第問い合わせメールを出し始めたのが今年の始め。問い合わせメール送信後、僅か数十秒で自動返信メールが送られてくる中、唯一私達のために時間を割いて書いてくださったメールをくれたのが、リージェンシー東京の山田さんでした。私達は夫が東京、妻が仕事の関係でシンガポールに駐在、結婚後も当面遠距離という特殊な状況だったため不安も多く、何度となく山田さんにメールで問い合わせをしましたが、「E-mailさえあれば打ち合わせもできるし、全面的にサポートするから安心してください」というお言葉に力づけられ、2月の一時帰国時に二人で山田さんにお会いすることにしました。

山田さんは大変陽気で親しみやすいと同時に、まさにヨーロッパ挙式手配のスペシャリストで、私達のあらゆる疑問に丁寧に答えてくださり、また自信を持ってヨーロッパ挙式の素晴らしさを語ってくださいました。実を言うと、ビーチリゾートの海が見えるチャペルあたりでの挙式も考えていたのですが、「格調高い式を行ないたいなら、ヨーロッパでの挙式をお勧めします。商業的に建てられて、儲からなくなったら潰されてしまうチャペルより、何年もの時を重ねた伝統ある建築物での挙式の方が格調高いと思いませんか?」という言葉にあっさり納得した私達は、早速、山田さんと具体的な案を検討し始め、ザルツブルグのミラベル宮殿での挙式に決定しました。ミラベル宮殿の大理石の間は、世界で最も美しい結婚式場とも言われており、その美しい庭園は「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台としても使用されたということで、私達はすっかり山田さんのご説明に魅了されてしまい、既に頭のてっぺんから足のつま先まで半年以上も先のミラベル宮殿に思いを馳せておりました。

それから9月の挙式までの間、7月に一度山田さんのオフィスへ二人で足を運んだ以外は、全てE-Mailでのやりとりとなりましたが、最初にお約束していただいた通り、いや、それ以上に丁寧な対応で、リーガル挙式への準備は着々と進んでいきました。挙式の準備ばかりでなく、「オーストリア滞在中は、ここへ行きたい。あれも見たい、これも・・・」といった希望を聞いてくださり、旅のアレンジもしていただきました。

9月中旬、旅の始まりはウィーンからです。滞在したホテルは、ザッハトルテで有名な「ホテル・ザッハー」。通りを挟んでオペラ座の隣、ホーフブルク王宮も、シュテファン寺院も徒歩圏内で、まさに目抜き通り沿いにあるという絶好のロケーションです。ともかく時間の無い私達の新婚旅行は5日という短いものだったので、到着当日から寒い雨空の下、徒歩圏内の観光地を練り歩き、出発前に山田さんからいただいたお勧めレストランでオーストリアの伝統料理をいただいたり、ウィンドウショッピングを楽しんだりしました。

まるで映画やテレビでしか見たことの無いような、そして絵本の世界のような美しい建築物に囲まれ、当たり前のように馬車が走る街なので、土日でお店が閉まっていても、歩いているだけで楽しく、夜遅くまで街の雰囲気を楽しみました。滞在2日目には、かなりムリして山田さんにアレンジしていただいた、ホーフブルク王宮の礼拝堂で行なわれたミサでのウィーン少年合唱団の歌を楽しみました。世界に名を轟かせる合唱団の歌声はまさに「天使の歌声」でした。このミサの席のチケット、実は山田さんですら半ば諦めていたというくらい人気で、日本を出る直前まで立ち見を覚悟していたのですが、なんと3階席の最前列というベストポジションを取っていただき、身を乗り出せば少年達が見えるという絶好の席でした。

この日の午後は、電車に乗って、世界遺産でもあるシェーンブルン宮殿へ出かけ、息を呑むような美しい部屋の数々と美しい庭を、日が暮れるまで楽しみました。そうそう、ウィーンでは、本家ザッハトルテの食べ比べ、なんていう贅沢なこともしてしまいました!ジャムが挟まった濃厚な「カフェ・ザッハー」のものと、割とあっさりしてもう一つ食べられそうだった「デーメル」のもの、どっちが好み?なんていう話で、とっても盛り上がったものです。「カフェ・ザッハー」のザッハトルテは持ち帰りもできるので、日本へのお土産をしこたま買って帰りました。日本では取り合いになるくらい大好評だったようです。

さて、ウィーンからは電車(一等席!)でザルツブルグへと移動します。あぁ、これぞ「世界の車窓から」!と、うまく撮れるわけでもないのに、車窓の景色にカメラを向けっぱなし。この3時間の電車の旅も最も楽しみにしていたことのひとつで、期待以上の美しい景色に大感動でした。

ザルツブルグに到着した私達は、ウィーンとのあまりの違いにビックリします。そう、ウィーンはそれこそ大都会で、ザルツブルグは自然と街のすばらしい融合を楽しめる街なのです。滞在したホテルは「ゴルデナー・ヒルシュ」。5つ星のホテルでありながら気取ったところがなく、とっても温かみのあるホテルです。そして、これまた山田さんにムリを言ってアップグレードしていただいた広々としたジュニアスイートの部屋!窓をあければそこには「馬の洗い場」が見え、ホテルを一歩出ればそこは「モーツァルトの生家」も並ぶ目抜き通り。山々に囲まれ、ホーエンザルツブルグ城に見下ろされたこの街はまるで私達のもの!と勘違いしたくなるような絶好のホテルのロケーションでした。私達は早速、街を歩きながら、これも徒歩圏内にある、私達が翌日に結婚式を挙げるミラベル宮殿へと出かけ、興奮を高めていました。

ついに9月20日がやってきました。ホテルの落ち着いた朝食を頂き、早速支度にとりかかります。時間よりほんの少し早めに現れたヘア・メイクさんはとてもフレンドリーでまさに期待していた通りの髪型に仕上げてくださいました。楽しみにしていたマリアベールをつけてもらい、部屋で待機していると、ウワサに聞いていた&ずっと会うのを楽しみにしていた「オーストリア挙式の大ベテラン」山田葉子さんとついにご対面です!葉子さんは、ドイツ語で行なわれる私達の結婚式の通訳と、挙式関係の案内をしてくださるのですが、とても明るくハキハキとお話しされる大変親しみやすい方で、私達は瞬時に打ち解けました。(←と、私達は勝手に思っています。)当日は生憎の曇り空だったのですが、「写真を撮るにはこのくらいの方がいいのですよ!」と明るく元気付けてくださいました。

式の準備をすっかり整え、タキシードとウェディングドレスに身を包んだ私達は、ホテルを出る時点で既に注目を浴びまくり、ホテルの前につけてある車に乗り込むまでの間だけで既に街を歩く人々に「おめでとう!」の言葉をかけていただきました。車の中で葉子さんから簡単な説明を受けていると、あっという間にミラベル宮殿に到着。またもや観光客の注目を浴びまくりながら大理石の間の手前で写真を撮ったり、独身最後の一服に興じたりしました。カメラマンの方はとっても楽しく暖かい方で、私達からたくさんの自然な笑顔を引き出してくださいました。写真といえば、帰国後の披露宴で、ミラベル宮殿の模様をゲストに紹介したいというわがままを葉子さんに聞いていただき、挙式後の写真撮影の際に、葉子さんに私達のカメラでも写真を撮っていただきました。あとで見てみたら、これがまたとても良く、自然に撮れていて、プロの方に撮っていただいたのと同じくらい気に入っています。

式は、ザルツブルグ市役所の役人である、トイフェルさんという女性によって司られました。東京とシンガポールという遠距離での関係の末に夫婦となる私達に与えてくださったのが「夫婦とは一心同体になることではなく、二つの心臓、二つの魂を持ってお互いの新しい面を発見し、そしてパートナーとして支えあうことです。」ということと、冒頭の言葉でした。私達がこの言葉に心を新たにし、またこの名実共に「世界で最も美しい」結婚式場で人生の新たな決意と誓いができたことを心から喜んだことは言うまでもありません。

この感動的な挙式の後は、写真撮影です。宮殿の中、そして映画「サウンド・オブ・ミュージック」で次々と現れるミラベル庭園の場面場面での撮影に加え、馬車で市内観光をして各スポットでの撮影も行ないました。この市内観光がまた楽しかったこと!私達を見た街の人々や、団体の観光客、更にはすれ違うバスの乗客までもが手を振ってくれたり、「おめでとう!」と口々に声をかけてくれたりして、私達は何度も「楽しいね」「嬉しいね」と口にしました。ザンクトペーター教会の近くでは、フルートを吹いていたストリートミュージシャンが、私達の馬車が通るときに結婚行進曲を吹いてくれたり、という嬉しいこともありました。

一通りの市内観光を終え、馬車でホテルに戻ると、葉子さんとホテルの従業員の方々がライスシャワーで私達を迎えてくれました。そして、ホテルのフロントで待っていたのはある人からのお祝いのFAX。なんと東京の山田さんから。こんな風に顧客を大切にしてくれる方のところで一生に一度のイベントのアレンジをしていただけたことに、改めて感激しました。そうそう、なんとホテルのマネージャーさんまでが出てきて「おめでとう」と声をかけてくれたのですよ。嬉しいサプライズの行列です。

「ウェディングランチはリラックスして楽しみたい」ということで楽な服に着替えた私達は、ホテルのレストランで葉子さんとウェディングランチを楽しみました。ここではまた私達のわがままを葉子さんに通してもらうことに。ランチコースのデザートが、本当はクレープだったのですが、ガイドブックで見た「ザルツブルガーノッケル」を食べたいと言うと、ホテルの方に交渉してくださり、クレープを「ザルツブルガーノッケル」に変えていただきました。フワフワでおいしかったこと。これを食べるまでは帰れない!と思っていたので、大満足でした。

ランチの後は、部屋までおくってくださった葉子さんと名残惜しくもお別れし、そして少しでも長い時間ザルツブルグに触れていたいという思いで、また街をプラプラと歩きはじめました。するとたどり着いたのはホーエンザルツブルグ城塞へ行くケーブルカー乗り場の近く。が、「最近、食べ過ぎだよね?」「運動してないよね?」といいつつ、普通はケーブルカーで行く城塞までを私達は徒歩で上り詰めてしまいました。正直、ちょっと疲れましたが(!)、澄み切った涼しい風に背中を押され、また城塞から見下ろせるザルツブルグの街への期待に胸を躍らせながら、息を弾ませてたどり着きました。日の沈みかかった街の美しさに、私達はしばらくその場所から動きたくなくなってしまい、「ずーっと、ここにいたいねぇ。」と言いながら街を眺めていました。素敵な結婚式、そしてこの景色−私達の今までの人生で最高に幸せで、贅沢な瞬間だったに違いありません。

ザルツブルグ観光の最終日は、午前中に買い物をし、午後はザルツカンマーグートのツアーへ。「世界にはこんなに美しいところがあるんだねー」と感動しながら、湖と山に囲まれたこの地域の空気を思い切り楽しみました。夜は、前日に挙式をしたミラベル宮殿大理石の間で行なわれた、「モーツァルト・コンサート」へ。行ってビックリ、なんと席は最前列のど真ん中!手を伸ばせば届きそうなところでクラッシックの演奏を楽しみました。ちなみに、隣に座っていた、ドイツにお住まいの日本人のご夫妻と大変仲良くなり、「ここで結婚式を挙げた方と出会えるなんて嬉しい」と言っていただき、コンサートの後はお茶をご馳走になってしまいました。

 
楽しかったオーストリアの旅、挙式を終え、また東京−シンガポールの生活に戻りましたが、何度も写真を見たり、楽しかった思い出を語りあい、今でもあの記念すべきひと時をかみ締めています。自然と歴史に見守られて重ねた瞬間の一つ一つを共に経験できたことは、これから先もずっと、私達夫婦の原動力の一つでありつづけることでしょう。

最後になってしまいましたが、東京の山田さん、ウィーンの山田葉子さん始め、この思い出深いひと時を演出してくださった関係者の皆さんには改めてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。

Y&N

 
 
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