グラナダ・パラドール挙式をされた平林重昭様&すみれ様のご新婦様のお父様清 水辰弥様より、
このようなメールをいただきました。

「アルハンブラの想い出」 清水 辰弥
「アルハンブラの想い出」というギターの名曲がある。あの幻想的でせつせつたる哀愁に満ちた旋律は、シェラネバタを背にして暮れなずむ夕闇の中にたたずむ宮殿の幻想的なたたずまいと、イスラム最後の砦となりやがては無血開城にいたるアラブ民族の悲哀に思いをはせながら創った曲に違いない。

そのアルハンブラ宮殿の中の小さな教会で下の娘の「スミレ」が結婚式を挙げることになった。「スミレ」は以前からスペインの古いお城の中の小さな教会で式を挙げることに憧れていたからである。

幸いなことにこのようなツアーを得意としている「リージェンシー・グループ」という旅行会社が青山にありすべてをおまかせした。この手作りのツアーのメンバーは、挙式する清水スミレと平林重昭(シゲ) 、平林家のご両親 、私達夫婦とお手伝をしてくれる家内の妹の7名である。

3月25日に成田を発ってロンドン・ヒースロー経由スペイン・マラガ着。コスタデルソルに沿って西に走り、山麗の美しい白い町ミハスへ。翌日は、ミハスを散策した後、マルベーリァ、ロンダを観光して27日にグラナダに入った。先ずは早速アルハンブラ宮殿へ。ヘネラリフェ庭園、二姉妹の間、ライオンの中庭、アラヤネスの中庭などなど。こればかりは平林のお父さんではありませんが実際に見た人でなければ分らないイスラム建築の圧倒的な繊細さ、この上のない美しさです。それとここから俯瞰するアルバイシンの町の美しさもまた格別です。
そしてお目当ての教会のあるパラドールへ。このパラドールは、16世紀にイザベル女王のために建てられた宮殿と修道院を国がホテルに改修した由緒ある歴史的な建物で、この中のかつてイザベル女王や修道僧達がお祈りをささげたであろう 、小さいけれど美しく格調のある教会があり、この教会で明日、挙式するのです。やっとスミレ達のあこがれの教会にたどり着きました。

3月28日。いよいよ挙式当日。幸運にも晴天であります。10:00挙式のお手伝いをして下さる日本人アシスタントのMS坂本さんと本日のスケジュールについて細かく打ち合わせ。10:15スペイン女性がバイクに乗ってやってきました。メイクアップの開始です。一緒にシゲもお化粧しています。坂本さんが付きっ切りでお世話をして下さっています。いよいよはるばる日本から持ってきた二人姉妹のためにこしらえたウェディングドレスに!我らが娘ながら大変美しい。スミレがキラキラと輝いています。11:45スミ・シゲお迎えのベンツでパラドールのチャペルへ。

式次第は日本と同じですが、言葉は当然のことながらすべてスペイン語で行われ、その都度、坂本さんが通訳して下さいます。スミ・シゲのたどたどしいスペイン語の誓いの言葉でしたが、二人の12年間の思いが成就した瞬間で感動的でした。そう、いかにも外国・スペインでの挙式でした。この間坂本さんを始めとして、坂本さんの会社の社長さん、それとそのアシスタントの女性のこまごまとした気遣いに感謝の気持ちで一杯です。挙式後、素敵なパティオやヘネラリフェの庭園を背景にしたお庭を散歩の間、観光客や多くの人達が祝福をして下さいました。うれしい限りです。

パラドールの中のレストランでウェディングランチの時間になりました。この時ユリ(上の娘)からスミ・シゲ宛のFAXが届きました。少し長くなりますが一部を紹介したいと思います。
「すみれ、しげくん、結婚おめでとう。夢の海外挙式はやっぱり感動だった!思えばバンタン(学校)でしげくんに猛アタックされて困っていたのも10年以上前なんだね・・これだけ長い時間をかけてお互いのことを分かり合ってきたんだから今後ももちろん仲良くやっていくんだろうけど、偉そうに言わせてもらえば結婚生活をうまくいかせる秘訣は「こんな私と一緒にいてくれてありがとう」という感謝の気持ち。自分は自分の欠点を一番良く知っていて「こんな私」だって分かっているんだから、そんな欠点だらけの私とよく一緒にいてくれるなって思えるはず」・・なんて、これが私が結婚した時の牧師さんのお話です。途中で感極まり、読上げているスミレの言葉が詰まってしまいシゲに変わりました。ユリの心からのメッセージに思わず皆ハンカチを取出してしまいました。ユリがすぐそこにいるようでした。それからこの旅行を組立てて下さったリジェンシー・グループの山田さんからも丁重なお祝いのFAXをいただきました。

こうしてつつがなく結婚式も無事に終わり、翌日、グラナダからバルセロナ・ホテルグランハバナへ。日本人アシスタントのMS荒木さんとチェックイン。このホテルに3泊する最終日に新婚カップルには内緒でユリから最上階のスイートをプレゼントすることになっていたのですが、なんと初日からスイートをプレゼントしましょうというホテルからの信じられないような申し出がありました。
帰国後、荒木さんにお礼のメールを差上げたところ返信があって「ホテルグランハバナでのお部屋の件は、これは、はるばる遠い日本から“結婚式”のためにいらっしゃった若いお二人とご家族をホテルが心から歓迎してのプレゼントです。こんな気さくさ、優しさもスペインの人の持つ一面と理解していただければ、私としてはこれ以上の嬉しいことはございません」と。

こうしてバルセロナ滞在中新婚さんと一緒にあちこちと観光しながら、気楽なBARで昼飯を食べ、夜は夜で地元でも有名なレストランでおいしいスペイン料理を堪能し、タブラオでは魅力的なフラメンコを鑑賞し、足掛け9日振りに無事日本に帰ってきました。平林家とお会いするのは今回が3回目でしたが、9日間行動を共にし、感動を共有したことでとても親しくなることができました。なによりの旅の効用です。疲れましたが感激に満ちた素敵な旅でした。

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