ミラベル宮殿 フォーマル挙式をされた箕輪様より、このようなメールをいただきました。

2人の記念を海外挙式で行う。そう決めて、山田さんと直接お話しさせて頂いたのが去年の10月。あの頃は”まだ時間は有りますよ”との言葉に甘えて、気が付けば年も変わり、出発までの3ヶ月をまさに駆け抜ける慌ただしさ。お会いできるのが月に1度程度の週末のみ。それ以外はEメールによるやりとりのみでしたが、その都度必要事項を絞り、決定事項の優先順位を明確にして頂き、慌てることなく(忙しさはそれなりでしたが)無事にオーストリアを楽しんでくることができました。先ずはこの感謝を心より述べさせて下さい。ありがとうございました。

挙式の時期は4月中旬。少しだけ寒さが気になっていましたが、その時期ならもう大丈夫とのこと。そう言われて、いざというときの上着だけ用意し、現地に旅立ちました。まず第一の関門。ドレスを機内持込にする !写真を見て頂ければ分かるように、トレーンが非常に長いドレスで、しわにならないように上手に丸めてキャリーバッグに押し込みましたが、バッグは内側から押されてぱんぱん。寸法を測ってみますが、明らかに機内持込寸法を超えてました。そして重量も規定値オーバー。チェックインカウンターでは案の定そのどちらも引っかかり、気まずい感じになりましたが、山田さんから教わった一言”挙式用のドレスなんです”。この一言ですべて解決 !さすが経験者の一言は違いますね。

現地ははじめにウィーンに2泊。そして旅の目的であるザルツブルクに3泊。そしてドイツのミュンヘンに抜けて3泊という旅程でした。ウィーンの空港からホテルまでは現地のスタッフの横井さんにお迎えに来て頂き、いろいろと教えて頂きました。基本的な注意事項などは事前にガイドブックなどで勉強していた通りで、話半分で車窓に映る景色のすばらしさに、心を奪われていました。ただ車で走っているだけでもこんなにも歴史的な建造物が間近に感じられるのか !と感動しきりでした。ホテルに着いてから街の散策の仕方などを伺いましたが、最も有益だったのが、ウィーンのお勧めの料理屋さんとカフェ。それとアイス屋さんでした。カフェについてはガイドブックでも有名なザッハーやデーメルがありますが、どちらも有名過ぎて対応がいまいちなんてことも書いてあります。そこでウィーンにいるうちに一度はカフェに行きたいと考えていたところにオペラ座の方々も行くという場所を教えて頂き、実際に行ってみてなるほど !美味しかったです。料理屋、アイス屋とも行きましたが、さすが現地の方のお勧めは旬な生きた情報だなと感じる。大変満足なものでした。どこに行ったかは、是非現地で横井さんに尋ねて下さい。もしかしたら更に美味しい場所を開拓されているかもしれません。

ウィーンを後にしてザルツブルクへは。電車での旅です。まさかヨーロッパ初心者がいきなり”世界の車窓から”を満喫できるとは思っていなかったのでとても楽しみにしていました。そして電車の旅は窓の景色もあいまって、日本では見ることのできない、とてもすばらしい大自然を堪能できました。しかし、残念なことに、ザルツブルクに近づくにつれ、天候が悪化し、ついには雨が降り出してしまったのでした。

ザルツブルクの滞在は旧市街、モーツァルトの生家にほど近いゴルデナーヒルシュです。記念となるホテルはこぢんまりと趣のある、落ち着いた場所を、と山田さんにリクエストした結果ここに決まりました。感想は。予想以上 !です。高級ホテルなのに、コンシェルジュをはじめ、スタッフの方は皆とても気さくな方々で、建物の中もすごく落ち着いた雰囲気。そしてチェックインの際に”ハネムーンでいらしたんですよね。ようこそいらっしゃいました”と暖かく迎えていただき、それまで土砂降りの中を重い荷物を引きずりながらホテルを目指していた苦労を忘れてしまいました。しばしお世話になる部屋に通していただいて、その趣のすばらしさに彼女とともに感動。こんな立派な所に泊まってしまって良いの !?と、しばし調度品に見とれてしまいました。テーブルにはハートの形をしたお菓子が美味しそうな果物と一緒に飾られていて、とってもうれしく、気分は一気に挙式へ向かいました。

挙式は翌日。空はどんよりとしていますが、何とか雨は上がっていました。先ずは予約していた彼女の美容院へ向かい、ヘアメイクをしてもらい、その際に持参したベールもセットしてもらいました。そして美容院から首の上だけ花嫁になって恥ずかしそうな彼女を連れてホテルへ。その間周りの方々からは好奇の目で見られましたが、”今日結婚するんです !”と言ったら、皆さん祝福してくれました。珍しがって写真を撮ってる方もいました。
準備を済ませて現地スタッフの山田さんと式場に向かう頃には残念なことに、再び雨が落ちて来始めました。でもヨーロッパでは雨が降るときに結婚した花嫁は幸せになると教えていただき、その言葉を胸にミラベル宮殿に向かいました。
式の最中は緊張しっぱなし!やはり生涯一度のイベントとなると、知らず知らずにプレッシャーがかかっていたようです。後から撮影していただいたビデオでは、これまで見たことが無いような緊張した自分を見ることができ、うれしいやら恥ずかしいやらです。無事に式が終わった後にようやく落ち着いて窓から外を見ると、雨脚が大分強くなってしまっていました。そのため、カメラマンさんと話し、撮影は室内を中心に行おうという話になりました。ミラベル宮殿は美しい庭園も非常に魅力的でしたが、室内がメインでもさすがプロのカメラマン。次々とイマジネーションを展開され言われるがまま2人でポーズをとり、様々に撮影を行っていただきました。

また、まだ本番はこれからですが、日本国内で披露宴を行う際のウェルカムボードの写真には結局ミラベル庭園での写真を採用しました。雨を感じさせないカメラマンさんの腕。そしてそれを上回る2人の喜びの笑顔 !(ごめんなさい!!)天気は残念でしたが、いろいろと良い画を撮っていただきました。ミラベル宮殿を後にし、馬車で市内観光!となりましたが、残念ながら雨の中。馬車は屋根付きで、当初聞いていたコースとは異なることになりました。しかし馬車にはカメラマンさんが同乗し、市内の名所をその都度教えてくれ。ビデオには移りませんでしたが、馬車の中では3人での楽しいひとときが過ぎていきました。そのうちに馬車は目的地、大聖堂前のレジデンツ広場に着き、ホーエンザルツブルク城塞をバックに撮影を再開。その際は周りはバイオリンの生演奏が流れており、とても雰囲気のある中撮影を行えました。
おそらく通常だとその場の撮影はそれで終わるのでしょうが、今回は雨バージョンということで、カメラマンさんに大聖堂に案内してもらいました。もしかしてここで撮っってもらえるのかな !?建物内にいるたくさんの観光客の方々の注目を一身に浴びながら、堂々と大聖堂の奥の説教台(と言うのでしょうか?)の前まで。そこで撮影が再び始まりました。周りの方たちは何が始まったんだろう?と言う感じで、ざわめきすら起きている中、私たち二人だけの撮影会が始まりました。とったショットはそんなに多くはありませんでしたが、大聖堂の説明を含め、とてもカメラマンさんには良くしていただきました。そして、大聖堂にいる間の何とも言えない満足感と幸福感。再び雨のことは忘れてしまいました。

少し早めに市内観光を終えてホテルに戻り、ウェディングランチの前の乾杯。カメラマンさんとの最後のイベントです。カメラマンさんは”乾杯はゆっくりとね!”との注文。そこでゆっくりと乾杯を終え、軽くワインに口を付けたのですが、その後にもう一つ注文が。”乾杯でグラスを鳴らした後に口づけをするのがオーストリア式だよ !”少しはにかみながら再び乾杯。そしてその後の光景は後にいただいたアルバムの最後のページに思い出として添えられました。雨の中の挙式。ちょっと残念でしたが、皆さんに祝していただき、とても思い出深いものとなりました。

式のイベントが終わった後に、多少駆け足で市内観光に繰り出すことにしました。鍵をフロントに預ける際に、コンシェルジュから電報をいただきました。差出人は日本の山田さん。電報でも雨を心配されていることと、雨の花嫁の言い伝えが書かれており、日本からもリアルタイムに2人を気にかけてもらっているんだなとうれしくなりました。今更ですが、本当にありがとうございました。大事な思い出です。その後市内観光に出てから、街中でふと通りすがりの修学旅行の団体らしき女の子に”教会で見た人だ !”と言われました。”あぁ、この子はあの時に大聖堂にいた子なんだ”と思い、ほほえましく手を振って挨拶を返しました。なんだかとても幸せな気分になりました。やっぱりこういう、いろんな知らない人との暖かい触れ合いが、旅の思い出を更に色濃くしてくれるんだろうなとしみじみ感じてしまいました。

今回、雨天はザルツブルクにいる間続いていたので、残念ながら目的地の一つであるザルツカンマーグートも雨天での観光となってしまいました。当時はガイドブックの素晴らしい鏡面状態の湖面の写真を眺めながら、残念な気持ちで少し浮かばれない気分がありましたが、でもそれはそれで、今写真を観るととても神秘的な雰囲気になっていて、まぁこれもありかな?という感じです。でもいつの日かリベンジをしなければ !と妻ともども誓った次第です(^^)

ザルツブルクを後にし、最後の都市として向かったのはミュンヘン。ここはこぢんまりと落ち着いていたザルツブルクとは対照的に、ドイツの近代的、質実剛健というイメージそのままでした。ここで泊まった宿はル・メリディアン。当初はメインのザルツブルク以外は費用を抑える意味で、山田さんには3星のホテルの手配をお願いしていたのですが、私たちの観光プランと照らし合わせ、手頃なホテルが無かったことから、4星のこのホテルを手配してもらうこととなりました。しかし、このホテルはミュンヘン駅のまさに目の前にあり、ここを拠点にノイシュバンシュタイン城やドイツ最高峰ツークシェピッツェをまわろうと考えていた私たちには最高の場所。ドイツの旅行を楽しむほどに、山田さんの配慮がとても適切であったと感じ入りました。加えて、ホテルのランクが上がったにもかかわらずこちらからの予算の希望も満たしていただき、現地にいながら益々山田さんのありがたさを感じていました。強いて難点を言えば、ザルツブルク、ミュンヘンとも、観光を楽しめ過ぎ、折角のホテルが就寝と洗濯の場と化して、満喫するには至らなかったことでしょうか(^^;ちなみにミュンヘンは妻の最大の目的地、ノイシュバンシュタイン城等、数カ所の観光をしましたが、全て最高の天候に恵まれ、この頃にはザルツブルクの悪天候はすっかり忘れ去っていました。

今思い返すと、3都市とも瞬く間に過ぎてしまう、まさにあっという間でした。出発前に山田さんと打ち合わせをしていたときは、あと一都市まわりたいなどの贅沢を言っていましたが、山田さんからはそれでは慌ただしくなるから3都市の方がお勧めとの助言。それが骨身に染みました。もしかしたら2都市でもまわりきれない?その位の良さが、オーストリア、ミュンヘンとも有りました。でも2都市ではちょっと寂しい。その辺のバランス感覚も、やはり経験者故の判断なんでしょうね。本当に山田さんには感謝しています。

海外挙式はイメージだけだと、途方もない一大事。まだハワイなどなら容易 だけど、ヨーロッパはお金もプランも全てが不安。まさにそんな状況から私たちも始まりました。しかし、ヨーロッパで挙式をあげたいという気持ちには揺らぎが無く、費用もプランも、思いつくまま山田さんにぶつけさせて頂きました。終わってみれば改めて無理難題をお願いしていたんだなと恥ずかしくなりますが、それに対して誠心誠意可能な限り答えてくれた山田さんに、とても表しきれない感謝でいっぱいです。極端な話、海外挙式をやりたいという気持ちさえあれば、それに応えてもらえ、限りなく理想に近い形で実現してもらえる。そんな心強さを感じました。本当にありがとうございました。

最後に、これからオーストリアで思い出を作ろうと考えている方にちょっと助言。お土産は現地スーパーで買うと、カタログショッピングで買うようなものも、現地の割安価格で購入できます。スーツケースに予備のスポーツバッグのようなものを詰めて行けば、安くお土産もゲットできて、お財布には優しくなります。ただ多少帰りの荷物が多くなるのと、現地のスーパーは、大概夕方6時に閉店になってしまい、観光を楽しんでいるうちに、空いているのは飲食店だけってことになりやすいのでご注意を!

箕輪 信太郎&佳子

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